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ニューオークボでは小麦の持ち味を生かしたパスタをお届けするために、素材選定から製麺、品質管理まで、こだわりをもって日々製造しています。本場イタリアで最高ランクに位置するパスタをも超える「パスタ」作りを目指して、ニューオークボでは、イタリアの伝統製法に⽇本の技術をかけ合わせています。食のプロであるシェフ達にご満足いただけるよう、こだわりをもって製造したパスタは高級かつプロ仕様のパスタです。パスタ市場においてハイブランドに位置するニューオークボのパスタは、特に「製法」に磨きをかけていることから、「クラフトパスタ」と名付けています。
ニューオークボの「クラフトパスタ」の中から、今回は「生パスタ」のこだわりについて、素材、製麺についてご紹介します。
生パスタの特徴は、なんと言ってもその食感にあります。乾燥パスタのアルデンテとはまた違ったモチモチした食感に“やみつき”になられる方が多いようです。
その食感を生み出すためのこだわりの一つが原料の小麦です。ニューオークボではパスタに適したデュラム小麦のセモリナ(粗挽き)を100%使用していますが、この良質な「デュラムセモリナ」から作られる生パスタこそ、独特な食感や甘み、そして香りを生み出す“パスタの王道”と言えるものです。
1.「デュラムセモリナ」ってどういうもの?
デュラム小麦は小麦の品種名で硬質小麦と呼ばれる、粒が硬い小麦のことです。デュラムという言葉はラテン語のデュール(硬いdur)に由来しています。一方、セモリナとは「粗挽き」を意味します。そのため、デュラムセモリナは、デュラム小麦の粗挽きになります。デュラム小麦は良質なたんぱく質であるグルテンを多く含むため、弾力性のあるパスタになるのが特徴です。
2.ニューオークボの原料は蕎麦粉でいう「さらしな」です
一般的に小麦は表皮と、胚乳と、胚芽で構成されています。ニューオークボが原料としているのは、デュラム小麦の中でも胚乳部分のみを粗挽きしたものです。デュラム小麦の胚乳部分は組織が密で、パスタ独特の食感を生み出す良質なたんぱく質を含んでいます。
おいしさを追求した結果、辿り着いたのが限りなく胚乳だけを原料にしたデュラムセモリナでした。わかりやすく言えば蕎麦粉の「さらしな」です。胚乳の部分だけを使用することによって、品質のばらつきが少なく、甘味も強くなるというメリットがあります。
3.デュラム小麦の産地は?
デュラム小麦はアメリカ大陸や地中海沿岸、北アフリカ、中央アジアなどで栽培されています。現在日本へ輸入されているものはカナダ産やアメリカ産など、産地が限られております。小麦の輸入は国家間で取引が定められており、各国の政府と日本政府が契約を交わした上で輸入される仕組みになっています。
1.イタリアの基準でも最上級に相当するセモリナ
デュラム小麦は挽き方がとっても大事です。一方、日本にはそのような基準がなく、どんな粒度でも「デュラムセモリナ」という表示ができてしまいます。ニューオークボで使用しているデュラム小麦はセモリナのみで、イタリアでも上級ランクに該当するものだけを使用しています。
2.熱がかからず、変質していないものを
デュラム小麦を粉砕して細かくする回数が増えると、粉砕による力が小麦に加わり、小麦も熱を持ってダメージを受けてしまいます。蕎麦粉も機械ではなく石臼で挽いているものを見かけますが、それは石が冷たくて、熱を持たないという利点があるからです。
ニューオークボでは小麦の粒度が細かくなりすぎないよう粗挽きで挽砕を止めています。パスタに適した、小麦のおいしさを味わえるセモリナによって、熱による変質が少ない、最上級の小麦を使うことにこだわっています。
1.製麺の機械は一つ一つオーダーメイド
生パスタを生産するためには製麺機が必要ですが、イタリアにはニューオークボが求める「生パスタ」に適した製麺機がなかったため、独自に設計する必要がありました。イタリアの製麺機をベースに、ニューオークボの知見や独自のアイディアを盛り込んで設計を行い、生パスタに適した製麺機にカスタマイズしています。当初は太い麺しか製造できませんでしたが、改良を続けることでスパゲッティの太さや形状をコントロールできるようになりました。小麦へのダメージを最小に、おいしさを最大にするために、各工程で熱の発生を抑えたり、生地の熟成工程を設けたり、ニューオークボでは改良を繰り返してきました。工場には複数の製麺機がありますが、一台も同じ機械がありません。
2.熟成がおいしさを生み出すポイント
ニューオークボに現在ある機械で一番改良したポイントは「熟成」できるようにしたことです。小麦粉を練り、それを丸めて生地にし、圧力をかけて押し出すという工程の中で、生地を寝かす「熟成」という工程に、強いこだわりを持っています。
熟成によってパスタの中の水分が均一になり、ムラのないモチモチした食感を楽しめるパスタに仕上がるのです。
1.熱を抑えること。押し出し式であること
デュラム小麦のセモリナ(粗挽き)はたんぱく質を含み、熱に対してとてもデリケートです。加熱によってたんぱく質の変質が起こり、本来の風味が失われてしまいます。そこでニューオークボはあらゆる工程で発生する熱を「抑える」ことにこだわっています。原料を混ぜ合わせ生地を練り、成形するという過程でも、発生する熱を最小限に抑え、小麦のおいしさを引き出しています。
またパスタの成形には「押し出し式」を採用していることもニューオークボのこだわりです。非常に固い生地に圧力をかけるので、製麺機から押し出された瞬間にパスタが膨張します。その後パスタから徐々に空気が抜け、麺として成形されますが、麺の断面をみると外側の密度が低くなるというのが押し出し式の特徴です。
2.なぜ、生パスタはモチモチしているのか
ニューオークボの生パスタの食感の秘密、それは麺の密度にあります。ニューオークボのパスタは密度が低く荒いがゆえに、噛みしめた時に風味を感じやすく、モチモチとした食感を感じられます。逆に密度が高いパスタの場合、モチモチとした食感が少なくなり、例え良い原料を使っていたとしても小麦の風味を感じられないパスタになってしまいます。プロの料理人の中には「押し出し式」で製麺されたパスタにこだわっている方も多いようです。
3.パスタ好きは、ブロンズダイス支持派
パスタの成型に「押し出し式」を使っている場合、パスタの表面が「ツルツルしているもの」と「ザラザラしているもの」2種類があります。ツルツルしている場合、押し出しの金型(ダイス)にテフロンの樹脂を使っています。なめされて出てくるので綺麗なツルツルとした麺になるのが特徴です。一方、ニューオークボの麺はザラザラしています。これはブロンズ製(真鍮)のダイスを使っているためで、金型と麺がこすれ表面に微細な凹凸ができるのです。それによりでんぷんが溶け出しやすくなり、フライパンの中でオイル分と乳化することでソースが麺にからみ付きやすくなるので、食べるときに麺を持ち上げてもソースが下に落ちません。パスタ好きには、ブロンズダイスのファンが多くいます。
後半はこちら2/2
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