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パスタはイタリアに500種類以上あると言われています。日本ではスパゲッティと言われるロングパスタやショートパスタのマカロニやペンネが一般的ですが、その太さや形、長さ、原材料によっても種類は変わります。また、イタリアの地域ごとに地元の素材とパスタを合わせた郷土料理もあり、日本でも知られていないパスタが多くあります。 今回は、リングイネについてご紹介します。
リングイネはイタリア語の「舌(lingua)」に由来しており、断面は1mm×3mm程度の楕円形をしています。リグーリア州で伝統的なパスタです。リングイネを使ったレシピは、バジリコと松の実を使ったジェノベーゼが有名です。リングイネはデュラム小麦(硬質小麦)で作られるパスタです。
リングイネは、少し太めで厚みのあるパスタですが、見た目が似ているパスタとしてキタッラがあります。リングイネとキタッラは、使っている材料と作り方が異なります。キタッラは断面が四角形で、リングイネよりも少し細目の麺です。キタッラと呼ばれる道具(四角い木の枠に弦を貼った)を使って成型したロングパスタです。キタッラを使ったレシピは、アブルッツォ州で子羊や牛のラグーソースのパスタが郷土料理にあります。キタッラは卵を入れて作ります。
リグーリア州は、イタリアの北部に位置し、地中海に面したリグーリア海に沿って東西に横長の州で南フランスに隣接しています。州都はジェノヴァです。イタリア最大の港町で、魚介を使ったブイヤベース、ブッリーダ(タラ、アンコウなどの白ワイン煮込み)、チュッピン(魚介スープ)があります。特に「ペスト・ジェノベーゼ」として世界的に有名なバジリコソースを使ったパスタを郷土料理とする町です。イタリア北部の都市ですが、イタリア南部の影響を受けた食文化の街です。北部では珍しく、酪農が難しい環境から乳製品を使った料理が少なく、オリーブオイルを使った料理や乾燥パスタが古くから流通するなどイタリア南部と似た食文化をしています。
ジェノヴァ産のバジリコ、ニンニク、松の実、パルミジャーノ・チーズで作った「ペスト」と呼ばれるソースを使ったパスタです。すり鉢で食材をすり潰し、エキストラバージンオリーブオイルを加えたものが「ペスト・ジェノベーゼ」です。パスタはリングイネを使い、具材はジャガイモ、インゲンを入れるのが定番で、ラザニアやショートパスタとペスト・ジェノベーゼを組み合わせることもあります。
日本では「ジェノベーゼ」パスタというとバジルを使った緑色のパスタをイメージすると思います。イタリアでは「ジェノベーゼ」パスタは、牛肉と玉ねぎを使ったナポリの郷土料理「スーゴ・アッラ・ジェノベーゼ」のことを指します。
「ペスト・ジェノベーゼ」はイタリアにおけるDOP(原産地名称保護制度)により、品質管理や産品保護のため地域を指定し、基準を満たすもののみに名称を付けて販売することが許可されています。そのため、「ジェノヴァ産のバジリコ」を使っていない場合、「ペスト・ジェノベーゼ」を名乗ることができなくなり「ペスト(pesto)」に呼び名が変わります。
ニューオークボでは、2020年より瀬戸内海で収穫した日本のデュラム小麦「セトデュール」を100%使ったパスタづくりを開始しました。特に、「セトデュール」の食感を生かしたパスタを作りたいという思いから、様々なパスタの種類を試した結果、一番相性の良いリングイネで「国産デュラム小麦リングイネ」として販売することにしました。「セトデュール」を使用したリングイネは原材料が限られる為、数量限定で販売しています。「セトデュール」のリングイネは、普通小麦のスパゲッティよりも味覚、嗅覚、触覚といった官能評価においても優れています。
デュラム小麦は、カナダ、北アメリカ、地中海を中心に栽培されている小麦です。デュラム小麦は、硬い小麦であるため、粒度の粗いセモリナ粉として、スパゲッティやマカロニなどのパスタに使用される小麦で、パンやうどんなどに使用されている普通小麦のルーツにあたる小麦です。良質なたんぱく質を多く含み、弾力性の強いグルテンを豊富に含むため、水と練り混ぜて成型すると麺の形状にできます。デュラム小麦は、普通小麦とくらべて成熟期が遅く、赤カビに弱く、収穫時期が梅雨にあたる日本ではほとんど栽培されていませんでした。
国産のデュラム小麦を使用した商品の要望が多くあったことから、国産のデュラム小麦の育成に向けて研究が進められてきました。日本の中で温暖かつ収穫時期の雨が少ない瀬戸内地域での栽培を目指し、品種改良が重ねられてきました。2016年に農研機構と日本製粉株式会社が共同研究し、日本初デュラム小麦品種「セトデュール」が育成されました
栽培適地である瀬戸内地域の「セト」とデュール(dur)はラテン語で「硬い」という意味で、デュラム(durum)の語源にもなっている「デュール(dur)」を組み合わせた造語が「セトデュール」です。名前には瀬戸内地域で栽培できるデュラム小麦という意味が込められています。
リングイネは、生パスタや乾麺によって食感や味わいが変わってきます。太めなので茹で時間を変えることで硬さが変わるので、好みの食感をみつけるとパスタをより楽しむことができます。クリーム系やオイル系で濃い目のソースによく合います。
生クリームとパルミジャーノを使った濃厚なクリームソースに、からすみを加えた色鮮やかなパスタです。塩は控えめにすると、からすみの味がより引き立ちます。パッパルデッレをリングイネに変えるとパスタの食感を楽しめます。
リングイネとバジルを使ったジェノベーゼの相性は抜群です。今回は生ハムとアスパラを入れて、バジルペーストを合わせたオイルパスタです。白ワインを加えることでバジルの香りが引き立ち風味豊かなパスタになります。
ワタリガニだけを使ったシンプルなトマトクリームパスタです。ワタリガニをオリーブオイルでしっかり炒めることで、カニのうまみがたっぷりのトマトクリームソースになります。リングイネを使うと、パスタの食感とクリームの濃厚な味わいを楽しむことができます。
楕円形幅3.0mmのロングパスタ。弾力がありもちもちした食感。
主な原料:デュラム小麦のセモリナ、食塩、卵白粉
茹で時間:3分
▶購入はこちらから
原材料が限られる為、数量限定販売となる国産デュラム小麦100%のリングイネ。
主な原料:デュラム小麦のセモリナ(セトデュール)、食塩
茹で時間:約6分
国産デュラム小麦リングイネは、ザ・クラフトパスタのブロンズタイプ とセットで販売しております。ぜひ一度お試しください。
▶購入はこちらから
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