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たらこパスタは渋谷のパスタ店で生まれ、ニューオークボのパスタとたらこの相性が抜群であったことから、たらこパスタの人気は広まり、50年以上も愛され続ける和風パスタの人気NO.1になりました。その「たらこ」とトップを争うのが「辛子明太子」です。
ぷちぷちとした触感と、癖になるピリ辛な味はご飯やパスタと相性抜群です。辛子明太子のルーツを探ると、キムチやチャンジャなど唐辛子を主原料にした液に食材を漬け込む韓国にたどり着きます。「明太(ミョンテ)」は韓国語で「タラ」のことを指し、「明太子=タラの子」という意味になります。韓国では辛子明太子に似た食べ物として唐辛子に漬けた「明卵漬(ミョンランジョ)」があります。辛子明太子で有名な「ふくや」の創業者が、韓国で食べたタラの卵を辛子に漬け込んだものを福岡で販売し始めたのが「辛子明太子」の起源と言われています。今では福岡のお土産として定着し、またスーパーでも必ず販売されている「辛子明太子」。今回は辛子明太子を使ったパスタをご紹介します。
辛子明太子は、全国辛子めんたいこ食品公正取引協議会により、作り方やタラの種類が細かく定義づけされています。
**以下引用**
辛子明太子は、塩たらこ(スケトウダラの卵巣を塩づけしたもの)に唐辛子を主原料とする調味液等で味付けした加工食品です。この味付け加工は機械で処理できるものではなく、全て手作業で行われています。明太子はスケトウダラというタラ科の魚の卵(卵巣)が原料であり、他のタラ科の卵を使った場合「明太子」と呼ぶことができません。
辛子めんたいこの話 – 全国辛子めんたいこ食品公正取引協議会
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「辛子明太子」は第二次世界大戦後、朝鮮で育った川原俊夫氏(「㈱ふくや」の創業者)が博多に引き揚げ、1949年(昭和24年)頃から唐辛子を用いた調味液等でスケトウダラの卵を味付けする加工方法で製品化したことがきっかけと言われています。
たらこは辛子明太子と同じくスケトウダラの卵を使いますが、辛子明太子と塩たらこに唐辛子を主原料とする調味液につけない点で加工方法が異なります。たらこは江戸時代から献上品として日本で食べられており、原料のスケトウダラは、新潟や東北から北海道へと漁場を拡大していき、今では北海道がたらこの産地として有名です。
西日本シティ銀行:「明太子」誕生物語り | ふるさと歴史シリーズ
韓国の明卵漬は、スケトウダラの卵を塩と唐辛子、ニンニクや胡麻などに漬け込み発酵させたものです。日本の辛子明太子は唐辛子を主原料とする調味液で漬け込んでおり、調味液には酒や昆布、カツオなどのだしを加えているものもあります。調味液や発酵という点を、日本人の味覚に合わせて改良したものが「辛子明太子」です。
辛子明太子には、切れ子、バラ子という種類がありますが、これらは辛子明太子の形が崩れたものを指しています。切れ子は製造過程で見た目が崩れたり切れているもの、バラ子は切れ子から明太子の皮を取り除いたものです。スケトウダラの卵や調味液などの材料を使っている点では同じですが、皮が切れてしまったり、形が崩れていたり、産卵口が大きかったりすると調味液が卵にしみ込みやすくなります。辛子明太子のメーカーは辛子明太子に適したスケトウダラの卵を選定していますが、贈答用では調味液とのバランスを考えた選りすぐりの卵が使われることが多いです。贈答用を食べると、メーカーが理想とする「辛子明太子」を楽しむことができます。また、メーカーによって調味液の味わいが異なるので、食べ比べて自分好みの辛子明太子を探してみてください。
スケトウダラは タラ目タラ科の魚で、長さ60cm前後、断面は円形に近い魚です。タラ科の魚は背びれが3つあり、下顎が上顎よりも突き出ているのが特徴です。同じタラ科のマダラやコマイと見分けるときは、下顎が出ているかどうかで見分けます。子持ちは12~2月の冬場にとれます。北海道、青森から山口までの日本海沿岸、青森から和歌山までの太平洋沿岸と日本周辺の幅広い地域に生息しています。特に北海道や日本海北部でよくとれる魚です。
スケトウダラは白身で、やわらかく、さっぱりとした淡白な味わいです。スケトウダラの身は干物やすり身に加工されることが多く、かまぼこや竹輪の原料として使われることが多いです。鮮度落ちの早い魚であるため、鮮魚として流通することが少ない魚です。鮮魚で食べる場合は、煮物、焼き物、フライ、鍋物など味がしみこむ料理に最適です。
スケトウダラの卵は成熟過程が5段階(ガム子→早真子→真子→上目付→目付→水子)あります。産卵する直前の成熟した真子は、皮と粒が理想的な状態で辛子明太子として使われます。真子前後は辛子明太子には適しません。ガム子や早真子は皮が厚く、卵の粒がたっておらず明太子のプチプチとした触感を感じることができません。目付は放卵が始まった卵、水子は産卵が進み海水が入った状態なので張りがなくなります。
辛子明太子にはビタミンE、ビタミンC、ビタミンB12やナトリウム、リン、亜鉛などのミネラルが多く含まれています。1食おおよそ50g(2本で1対になっており、そのうちの1本)とした場合、ビタミンE、ビタミンCやビタミンB12は1日に必要な量の約半分、ナトリウムは1日に必要な量を1食分で摂取することができます。ビタミンCやEは細胞の抗酸化作用、ビタミンB12は細胞の活動を助けるために必要なビタミンです。
ビタミンB1 0.34mg(1.1~1.2mg/0.8~1.0mg)
ビタミンB2 0.33mg(1.1~1.3mg/0.9~1.0mg)
ビタミンE 6.5mg(6~7mg/5~6.5mg)
ビタミンC 76mg(80~85mg/80~85mg)
ビタミンB12 11.3μg(12μg)
ナトリウム 2,200mg(600mg)
リン 290mg(1,000mg/800mg)
亜鉛 2.7mg(9mg/7mg)
日本食品標準成分表2015年版(七訂)参照 、日本人の食事摂取基準2020年版
明太子のカロリーは、100gあたり126kcalです。1食あたりおおよそ50g(2本で1対になっており、そのうちの1本)程度です。明太子は塩分が高い印象があるかもしれませんが、漬物類と同じくらいの塩分量で、辛子明太子100gあたりナトリウム2,200mg(塩分量5.6g、1日に必要な塩分量は6.5g~7gが推奨)です。近年は加工段階で塩分を抑えるメーカーも多く、減塩の明太子も販売されています。
辛子明太子を使ってパスタを作る場合には、味付けでお塩を使うことを控えたり、塩分量を抑えたものを使ったりすることで、過剰摂取をしないように気を付けてください。
辛子明太子は、ビタミンを多く含んでいるので、疲れているときにおすすめの食材です。そのまま食べることもできますが、他の食材と組み合わせてパスタにしてもおいしいです。和風パスタのなかで、たらこ・明太子はもっとも人気のソースです。今回は、ニューオークボがおすすめする「辛子明太子」を使ったパスタを3つご紹介します。
明太子としめじを組み合わせ、バターとしょうゆで味付けしたコクのある和風パスタです。しめじは明太子と同じく、ビタミンやミネラル、アミノ酸が豊富です。隠し味で昆布茶を入れることで、うまみが増します。
しょうゆで味付けをした和風クリームパスタは、ホタテの出汁と明太子の辛みが加わり、まろやかでピリッとした味わいです。ホタテはたんぱく質やビタミン、ネギはビタミンC、カリウムが含まれます。ロングパスタの代わりにショートパスタを使ってもおいしいです。
明太子にいかを加えたシンプルなパスタに、レモンと昆布茶、バターを絡ませたあっさりとしたパスタです。いかのコリコリとした食感と明太子のプチプチとした食感が楽しめます。いかはタウリンが、明太子はビタミンB12が含まれるので、疲れたときにおすすめの一皿です。
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