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パスタはイタリアに500種類以上あると言われています。日本ではスパゲッティと言われるロングパスタやショートパスタのマカロニ、ペンネが一般的ですが、その太さや形、長さ、原材料によっても種類は変わります。また、イタリアの地域ごとに地元の素材とパスタを合わせた郷土料理もあり、日本でも知られていないパスタが多くあります。 今回は、モチッとした食感が人気のフェットチーネについてご紹介します。
フェットチーネとタリアテッレは、どちらも見た目は似ていますが、(メーカーや地域によっても変わりますが)太さ、材料、食べられている地域が異なります。イタリア中部~南部では硬質小麦を使ったフェットチーネ、イタリア中部~北部では軟質小麦を使ったタリアテッレが主流です。イタリア南部では硬質小麦と塩と水でパスタを作りますが、イタリア北部では軟質小麦と塩と水に卵を加えて作ります。ローマのフェットチーネは、北部と南部の特徴が融合しており、硬質小麦に卵を加えてフェットチーネを作ります。
小麦、水、塩、卵で作った麺の幅が8mm前後の平めん状のロングパスタです。(イタリア南部でよく食べられるパスタです)。日本ではタリアテッレよりフェットチーネの方が知られています。フェットチーネは1914年にローマを訪問していたアメリカの俳優メアリー・ピックフォードとダグラス・フェアバンクス俳優夫妻が「フェットチーネ・アルフレード」を気に入ったことをきっかけに、知り合いや俳優仲間に広めたことで、1920年代以降「フェットチーネ」は世界中に広まっていきました。
Il Vero Alfredo Imperatore delle Fettuccine
「フェットチーネ・アルフレード」は、1908年のローマで生まれました。ロサ広場という場所にあったトラットリア「アルフレード」で、シェフのアルフレードが妻を元気づけるため、バターやチーズをたっぷりとかけたパスタを作りました。妻が喜んでくれたことをきっかけに、アルフレードは店のメニューにバターやチーズをかけたパスタを追加しました。その後、ローマではバターとチーズをかけた「フェットチーネ・アルフレード」が定着しました。1950年、アルフレードは新たに「Il vero Alfredo(イル・ヴェーロ・アルフレード)」をオープンし、「Le Vere Maestosissime Fettuccine all’Alfredo(フェットチーネ・アルフレード)」は今でも店の看板メニューです。
La nostra Storia | Il Vero Alfredo
フェットチーネ・アルフレードは、イタリアのローマから海を超えてアメリカのイタリア料理店で人気のメニューになりました。本場のイタリアよりアメリカのイタリア料理店の方が「フェットチーネ・アルフレード」をメニューに取り入れているお店が多いです。イタリアとアメリカでは使う食材が少し変わっています。アメリカは生クリームを加え、パルミジャーノ・レッジャーノの代わりにパルメザンチーズを入れて作ります。作り方は非常にシンプルなので、ぜひ試してみてください。
<材料>
フェットチーネ、バター、パルメザンチーズ、塩、コショウ
(参考レシピ:BBC)
<作り方>
1.フライパンにバターを入れて溶かす
2.茹でたフェットチーネとバターをフライパンで混ぜ合わせ、パルメザンチーズ(削ったもの)と塩、コショウをかける
3.フェットチーネにバターとチーズを絡める
イタリアで、DOPによって定められた製法かつエミリア・ロマーニヤ州、ロンバルディア州の一部地域で作られ、1年以上の熟成期間を経て形や色・艶・空洞がないかなど検査しDOPの認定を受けたチーズが「パルミジャーノ・レッジャーノ」です。DOPとは、イタリアの原産地名称保護制度で、チーズやワインなどの伝統的に作られている食材に、品質管理と産品保護のため地域を指定した上、その基準を満たした場合に特定原産地の名称を付した名称使用を許可する制度です。同様のものにモッツアレッラ、ゴルゴンゾーラがあります。
パルミジャーノ・レッジャーノと同じ作り方で作られていても、イタリアの指定地域で作られていない場合は、パルメザンチーズとなります。また、アメリカでは、パルミジャーノ・レッジャーノより熟成期間が短いものをパルメザンチーズと呼ぶこともあります。風味はパルミジャーノ・レッジャーノに及びませんが、パルミジャーノ・レッジャーノより安価でお手頃です。
イタリアの中部に位置し、州都はローマで、ヴァチカン市国もローマにあります。西は海に面し、東は山脈に囲まれた。穏やかな気候と緑豊かな丘陵地帯です。この地域のパスタは、カルボナーラ・パスタ、アマトリチャーナ・パスタ(豚のほほ肉ベーコン、トマト、トウガラシ、白ワインベースのパスタ)、卵のフェットチーネが有名です。
イタリアの北部に位置し、パルマの生ハムやパルミジャーノ・レッジャーノ、モデナのバルサミコ酢など、食材が豊富な街です。海岸地帯は地中海気候、内陸部は大陸気候で、夏は暑く湿度が高いですが、冬は寒い地域です。州の都市は北にヴェネト、南にトスカーナ、西にエミリアがあり、州の中でも食文化が異なります。この地域のパスタは、日本になじみのあるボロネーゼ、ラザニアに加え、トルテッリーニ(モルタデッラ・ソーセージ、生ハム、子牛の肉、パルミジャーノ・レッジャーノなどの具を詰めたパスタ)、トルテッローニ(リコッタチーズとホウレンソウなどの具を詰めたパスタ)、ラビオリ(パスタの中にチーズや野菜の具を詰めたもの)などがあります。
エミリア・ロマーニャ州 - イタリア政府観光局(ENIT)公式サイト
ボロネーゼはエミリア・ロマーニャ州の州都であるボローニャの郷土料理です。ボローニャ商工会議所でACCADEMIA ITALIANA DELLA CUCINA(イタリア料理アカデミー)のボローニャ代表団によって伝統的なボロネーゼソースのレシピについて紹介されています。ボロネーゼに使用される材料は、牛肉、パンチェッタ、玉葱、人参、セロリ、トマトペースト、肉のブイヨン、赤ワイン(必要であれば牛乳またはクリーム)と決められており、パスタはタリアテッレを使います。
RAGÙ CLASSICO BOLOGNESE | Accademia Italiana della Cucina
イタリアから海を越えてアメリカで人気となった「フェットチーネ」。平らな太麺でモチモチとした食感が好きな方は日本にも多いのではないでしょうか。今回は、フェットチーネにおすすめのパスタをご紹介いたします。
サーモンときのこを合わせたクリームソース。ほうれん草を入れない代わりにパスタで色味を演出しています。サーモンにはビタミンや必須アミノ酸を含む良質なたんぱく質が豊富です。きのこは食物繊維が豊富なのでコレステロールが気になる方におすすめのパスタです。
お好みで入れる具材を変えてアレンジを楽しめるトマトソースのパスタです。季節に応じて野菜を使い分けると、旬の味わいを楽しむことができます。鶏肉やベーコン、エビなどを加えると、パスタ1皿で必要な栄養を摂ることができます。
クリームと相性のいいベーコンとほうれん草を使ったパスタです。フェットチーネとクリームソースが絡み、チーズをかけるとさらに濃厚な味わいです。
幅8.0mmのロングパスタ。クリームソースやラグーソースなど濃厚なソースと相性抜群。
主な原料:デュラム小麦のセモリナ、食塩
茹で時間:3分
購入はこちらから
国産ほうれん草ピューレを練りこんだ幅8.0mmのロングパスタ。
主な原料:デュラム小麦のセモリナ、食塩、ほうれん草ペースト
茹で時間:3分
購入はこちらから
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